「芝居なんてのはただの絵空事、絵空事に真実などありはしない」


そんな中、主人公のミゲール・デ・セルバンテスがサンザと共に入ってくる。
彼はかつて国王のお気に入りでありながら、今はお尋ね者。
理想と現実を謳い文句に、人生の中における真実を問うことで追われる身となった彼を、娼館の連中は馬鹿にし笑い者にする。


『芝居なんてのはただの絵空事。絵空事に真実などありはしない』
そんな連中を相手にセルバンテスは国王から追放を受け、
更には貴族から憎まれ訴えられる原因ともなった『ドン・キホーテの物語』を演じる。
たちまち娼館が一変して芝居の舞台に!

果たして芝居に真実はあるのか!?
ミゲールの演じる『ドン・キホーテ』に次第に周囲も引き込まれていく…。





所はスペイン・アンダルシア地方のある町の娼館。
夢を追うことに疲れ、生きることに疲れた人々が集う娼館。
自棄糞に『金こそが人生』『金こそが真実』と苦しみの中に喚く民衆。
露骨に踊り子が舞い踊り、男達の歓声が飛ぶ。